ブラック企業より地獄かも?「レッド企業」とは

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「レッド企業」で検索してみると、【】から連想される「赤字企業」や「熱血体育会系企業」などがヒットします。ですが【】からこういう連想もできるかと思います。

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「レッド企業」=「共産主義企業」

そうです、 【】 といえば「共産主義」です。

では、「共産主義企業」とはどんな企業でしょうか。

その前に、共産主義の歴史をざっと振り返ると、農業などの場合、農地を共同所有し、皆で農作業をおこない、収穫物を平等に分け、貧富の差のない平等な社会を目指す、というものだったと思いますが、その結果どうなりましたでしょうか?
皆の畑を皆で作業し皆で分け合う、ということは、自分だけ頑張ったところで分け前が増えるわけでもないし、自分の農地がもらえるわけでもない。頑張ったところで何もいいことがないのであれば誰も頑張らない。それどころか、ちょっとくらいサボっても皆と同じように分け前がもらえるということでサボる人が続出する。
なので収穫量が上がるはずもなく事態はジリ貧に向かっていく。

資本主義とは真逆ですが、資本主義の産物である「企業」が共産主義とはどういうことでしょうか?

私の考えでは、「頑張っても頑張らなくても給料は変わらない」ということになると思います。

本来であれば社員は、切磋琢磨し、創意工夫をし、カイゼンして他社よりも良いものを作っていく、ということを繰り返し、独創的で高付加価値のモノづくりをおこない企業を発展させてきました。そして、そんな企業同士で切磋琢磨した結果、国をも発展させてきました。
これのベースにあるものは、「頑張れば頑張るだけ給料が上がる」という動機付けでした。

もちろん「お金」だけの問題じゃないことも多々あります。
戦後の焼け野原から復活した日本はむしろ「お金」よりももっと強い動機付けで動いている部分も多かったと思います。
ですが、現代ではほとんどの人がお金をもらうために働いていると思います。それもできれば多い給料をもらいたいと思っているはずです。

同期の給料は皆同じ

人より多い給料、同僚より多い給料をもらうためには、それなりの成果をだして、売り上げアップに貢献し、上司などから高く評価され、査定が上がらなくてはなりません。そして昇格し、昇給していきます。
簡単な当たり前のことですが、中小企業ではこういったプロセスはなかなかないのではないでしょうか。

もちろん、ちゃんと評価システムのある中小企業もたくさんあるとは思いますが、4回転職をし、いろいろな会社を中から見てきた経験では、こういった評価システムのある中小企業は私の経験上ありませんでした。

結局、中小企業での査定は「社長に気に入られるかどうか」です。
つまり「社長の気分次第」です。

そして社長に気に入られて給料が上がれば、まだいいのですが、給料は上がりません。他の同期と同じです。
では、社長に気に入られた社員はどうなるか?
それは、いろいろな面倒くさい仕事を頼まれるということです。それでも若い頃は「社長から特別な仕事を任されている」などと思い、それこそ給料など関係なく、なんでも真剣にやっていました。

ですが、歳を取って一歩引いたところから見れるようになると昔とは違った景色が見えてきました。

社長に気に入られた(ように見える)社員は、社長から面倒くさい仕事をやらされる分仕事が増えているだけで、給料が増えるわけではありません。
若い時の苦労は買ってでもしろ 」というのもわかります。いろいろ経験したことが将来役に立つかもしれません。ですが、見方によっては“いいように使われているだけ”とも取れます。

つまり中小企業では、自分だけ頑張っても給料は上がらない、ということです。

整理しますと↓

  • 定量的・定性的に評価するシステムもノウハウもないので給料に差がつかない
  • 中小企業では皆の力で売り上げを作っているので給料に差がつかない
  • 結局は給料は社長の気分次第

仮に、何らかの評価基準で同期のA君とB君に査定で差がつき、給料に差がついたとして、高評価ではなかった方がその評価に納得がいかなかった場合、社長はちゃんと説明して納得させられるでしょうか?
数人しかいない会社内で波風が立ってもそれをおさめられるでしょうか?

それにビビった社長は結局、A君も頑張ってるし、B君も頑張ってるしと言って給料に差が付けられず 、同期は皆同じ給料となるのでした。

ボーナスは全社員一律10万円

私が以前いた会社ではボーナスは【全社員一律で10万円】というところもありました。
新入社員もキャリア20年超のベテランも同額でした。

「少な過ぎる」とか、「ボーナスがあるだけいいじゃないか」というご意見もあるかと思いますが、いったんそれは置いておいて、“一律”ということに皆さんどう思われますか?

金額の大小はともかく、一律にするメリットってなにかあるでしょうか?
新入社員はいいかもしれませんが、ベテランはこれでモチベーションがあがるでしょうか?

若者を優遇して年寄りを追い出したいのか?とか、そんなに計算を楽にしたいのか?とか考えてみましたがよくわかりません。

社長にも何か考えがあったのかもしれませんが、どう考えても社員のモチベーションが上がる仕組みとは思えません。

給料もボーナスも他の人と一緒。頑張ったところで何も変わらないとしたら、社員はどういう働きをするでしょうか?

共産主義という社会実験がどういう結果になったかは冒頭に書いた通りです。
私にはそれと同じことが会社内でも行われているように見えてなりません。

違うことといえば、現代日本では“転職”できるということです。“起業”してもいいかもしれません。
この共産主義企業がイヤなら他の会社に転職なり起業すればいいのです。そういう意味ではまだ望みはあります。

このような共産主義企業に入ってしまったとしても、自分のために頑張ればいいのです。
この環境から抜け出すために勉強して自分を磨き、外の世界に飛び出せばいいのです。
共産主義企業の中で、腐らずに仕事や勉強を頑張ってる人を見つけたら、その人は転職か起業を考えてると思って間違いないと思います。

レッド企業からカラーチェンジするために

レッド企業(共産主義企業)では社員のモチベーションが上がらずジリ貧におちいるということを書いてきました。
私は経営者をやったことはないので、机上の空論ではありますが、施策を考えてみたいと思います。

  • 給料システムをつくり、その内容を全社員に周知徹底させる

頑張っても頑張らなくて、成果を出しても出さなくても給料が変わらない状態はやはり良くないと思いますので、しっかり評価して1000円でもその評価が給料に反映されるようにするのがいいと思います。

給料に差がついたとしても、その内容について皆が納得出来るように給料システムについて日頃から話すようにして周知徹底させる。 社員から“後出しじゃんけん”のように思われてもよくないので、「そんなことは聞いてなかった」とならいように日頃から話しておくことが大事だと思います。

やはり、頑張ったら頑張っただけ評価される仕組みがないと誰もがんばりません。

「いくら頑張っても利益につながっていなければ意味がないじゃないか」というのもあります。
売上アップに貢献した社員、利益アップに貢献した社員が評価されるのはもちろんですが、数字にあらわれない頑張りを評価するのも同じくらい大事だと思います。具体的にはバックオフィス業務の社員や掃除を頑張っている社員など、直接売上アップにつながっていなくても会社のために考え、行動している社員はとても貴重な“人財”だと思います。
担当でもないのにカレンダーをめくってくれている社員も評価に値すると思います。

経営者には経営者の理屈があるかもしれませんが、社員からしたら、頑張っても頑張らなくても給料が同じで、それが将来的にも変わらないとわかったら頑張る社員はいません。歴史がそう教えてくれています。
繰り返しになりますが、頑張るとしたら転職や起業するために頑張っているということになるかと思います。

頑張れば頑張っただけ、会社の利益に貢献したら貢献しただけ、きちんと評価されるシステムはやはり必要なものだと思います。

ところが、頑張ったら頑張っただけ評価されるなんてのも机上の空論と思わされる本に出合いました。

・「権力」を握る人の法則 (日経ビジネス人文庫)
・悪いヤツほど出世する (日経ビジネス人文庫)

この2冊の本には、仕事で成果を出すことと昇進(昇格・昇給)は関係ない、という何とも言えない内容が書かれていました。

これはこれで充分説得力のある内容でして、多くの部分で納得してしまいました。

このテーマは簡単には答えが出なさそうなので引き続き考えていきたいと思います。

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20年以上サラリーマンをやってきた経験をもとに、いろいろな角度から役に立ちそうな情報を発信していけたらないいなと思っております。
また、【人生全部コンテンツ!】という考えのもとに、トレードのことや料理のこと、プラモデル作り、ラジコンのことなど趣味についても発信していきたいと思います。
人生ってホント「悲喜交々」。そして「人間万事塞翁が馬」と思うことも多々あります。あまり難しく考えず「川の流れのように」「時の流れに身をまかせ」て生きていければと思っております。

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