デール・カーネギーの名著「人を動かす」を何度も読み込み、「人を動かす」方法を習得した(ウソです)私ですが、最近、正反対といいますか、もっと上位の考え方に接し衝撃を受けましたのでまとめておきたいと思います。
名著「人を動かす」は有名過ぎるので今さら紹介するまでもないと思いますが、まだ読んだことがないという方のためにご紹介しておきます。是非読んでいただきたいと思います。
ビジネスパーソンの必読書といっても過言ではない本書ですが、私もご多分に漏れず「道は開ける」とともに何度も読み返しました。
この、超有名な「人を動かす」ですが、読んでいてなんの違和感もなく、ストンと腑に落ちる内容でしたので、“自分でも実践してみよう”と思い、また実際に活用し良い結果を実体験として得ていました。
まさにバイブルと言ってもいいような本書ですが、こんな私の常識を覆す、あるYoutube動画に出会いました。
「人を動かす」を根底から覆す動画
その動画がこちらになります↓
この動画を観たとき、今まで自分が信じて実践までしていたロジックが、さらに大きな概念によってキレイに崩される感じがして、快感すら覚えてしまいました。
内容的には、
「人を動かす」「人をまとめる」とか言ってるけど、そんなことできる人なんてどこにいるの?
「人を動かす」とか言ってるけど、自分の心すらコントロールできない人が何言ってるの?
って感じです(動画ではもっと丁寧に説明されていますし、もっと広範囲な内容です)。
つまり《うぬぼれ》であると。つまり、
「人を動かす」なんて考え自体傲慢な考えであり、そもそも「人を動かす」なんて無理
という、これまた真っ当なお話でした。(ニュアンスが間違っていたらごめんなさい)
この動画を観て、ふと我に返りました。
たしかに、「人を動かす」ことばかり考えていたけど、自分自身に対してはどうでしょうか?
ちゃんと自分を動かせているでしょうか?
ダイエットすらままならない私、貯金も全然出来ていない私、、、何一つ目標をクリア出来ていない自分を棚に上げて、なにが「人を動かす」だ。おこがましいにも程がある!
というのがこの動画を観て気付かされたことでした。
役職者になったらどうするの?
そうは言っても、会社で○○リーダーや主任、課長や部長、取締役、社長になったら人を動かさないといけない立場になります。
そのことについても上記の動画内で説明してくれています。
みんなをまとめていかないといけない役回りになることは学校でも社会でもよくあることです。
そんな立場になってしまったら「人を動かすなんておこがましい」なんて言っていられません。
みんなの心を一つにして、リーダーシップを発揮していかなければ、まとまるものもまとまらなくなってしまいます。
ですが、今までの話の流れからもわかる通り、「そもそも人を動かす、人をまとめるなんてできない」ということを頭の片隅に置いておかなければいけません。
そして、そんな時の心構えを動画の中では、陸軍士官学校での教えを例にこう言っています。
「平時のアフターユー、有事のフォローミー」
これはどういうことかというと、平時は「お先にどうぞ」とみんなを優先する。
有事の際は、リーダーは率先して「俺についてこい!」という態度が求められる。
後楽園
また、「後楽園」の話もしてくれています。
「後楽園」の語源になった言葉↓
「天下の憂いに先だちて憂え 天下の楽しみに後れて楽しむ(てんかのうれいにさきだちてうれえ てんかのたのしみにおくれてたのしむ)」
岳陽楼記
人の上に立つ人は、みんなが心配するより先に心配をし、みんなが楽しんだ後に楽しむべきである、という意味です。
こういうリーダーは慕われるでしょうね。
どこかの社長は、売り上げが良かったらまず自分の報酬をアップし、社員の給料は上げないか少しだけ上げて、売り上げが悪かった時は真っ先に社員のせいにして社員の給料を減額し、自分の報酬額には手を付けないか少しだけ減らしたりします。
中小企業の社長でこういうタイプを何人か見てきました。
話がそれましたが、リーダーとして人を動かすとしたら、やはりかなりの人格者じゃなければ人を動かすことなんて出来ないということがよくわかりました。
一見、社長や上司の言うことを部下がよく聞いているように見える場面もあったりしますが、実際は「面従腹背」であることがほとんどです。間違っても部下に忠誠心があるなんて考えない方が身のためです。
人を動かしてどこに導くか?
「人を動かす」「人をまとめる」についてはなんとなく理解出来たところで、ここからもっと大事な話になっていきます。
それは、どこに導くか?です。
動画の中ではヒットラーを例に出しています。
かの有名なナチスのヒットラーですが、彼はとても演説が上手で、人をまとめることがとても上手であったといえます。
感動的なスピーチでドイツ国民の心を一つにまとめ、動かしていきました。
もちろん、これは悪い例であることはおわかりいただけると思います。
いくら「人をまとめる」ちからがあっても「人を動かす」ちからがあっても、その導く先が間違った方向であったならば、その先には悲劇しかありません。大惨事になります。
リーダーとなって人を動かす人には哲学が必要です。高度な倫理観も必要です。
「人を動かす」「人をまとめる」ということがどれほど大変なことか、ということがよくわかります。
ということで「人を動かす」「人をまとめる」について考えてきましたが、そうは言っても、名著「人を動かす」の内容が素晴らしいことには変わりはないので、折に触れ読み返したいと思います。
その上で、「人を動かす」「人をまとめる」なんて考えることは、傲慢な考えであるということを肝に銘じておく必要があると思いました。
コメント