ラジコンカー(ホビーラジコン)をある程度やっていくと、「サブトリム」という言葉を聞くようになると思います。
プロポで調整するとても大事な項目のようではありますが、ラジコン初心者やライトユーザーにはなかなか理解が難しい設定箇所です。
プロポの取扱説明書を読んでも、なんとなくわかったようなわからないような・・・
そんな初心者のために(私も含めて)、設定をするときに頭の中がゴチャゴチャにならないようにここでまとめておきたいと思います。
その前に、前提として、ステアリングロッドなど各部のロッドがターンバックルで長さを調整出来ることが重要になってきます。キット標準のTT-02(B)などはターンバックルになっていないため厳密な調整は出来ません。その場合はオプションのターンバックルセットなどを導入していただく必要があります。
ということで、まずはサブトリムについて解説してくれているYoutube動画をいくつかピックアップしましたので、見たことがないという方は一度これらの動画をご覧になることをオススメいたします。
この4本の動画を見ていただければ、サブトリムがさっぱりわからなかった人も、だいたいの概念は理解できたのではないかと思います。
設定方法がわからなくなる度に毎回これらの動画を見返すのも時間がかかりますので、設定手順を以下にまとめたいと思います。
1.プロポの電源を入れトリム、サブトリムが“0”になっていることを確認する。
2.メカ類(受信機、ESC、サーボ、バッテリー)を接続し電源を入れる。
3.これでサーボがセンターになっているはずなので、その状態でサーボホーンを取り付ける。その際、サーボホーンとそこにつながるステアリングロッドがほぼ90度になるようにサーボホーンを取り付ける。
(サーボのスプラインの関係で必ずしも狙い通りの位置にサーボホーンが取り付けられないはずなので、ほぼ90度で大丈夫です。)
4.ここでついにサブトリムの調整です。
プロポのステアリングのサブトリムの設定画面で、サブトリムを調整していきます。
先程、ほぼ90度で取り付けられたサーボホーンを、今度は厳密にサーボホーンとステアリングロッドが90度になるように調整します。
調整が終わったらもう二度とサブトリムはいじりません。
もし次にサブトリムを調整する必要があるとしたら、大クラッシュをした後や、サーボを交換したなどの大手術の時になります。つまり一から調整をし直さないといけない時ということになります。
5.ここまででサーボホーンとステアリングロッドの関係は正しいので、この状態でステアリングワイパーを見ます。この時ステアリングワイパーが真っ直ぐ(直進する状態)になっていればいいのですが、そうなってなくてどちらかにズレている状態(直進しない状態)の時は、ステアリングロッドのターンバックルを回して、ステアリングワイパーが真っ直ぐになるように調整します。
6.サーボ、サーボホーン、ステアリングロッド、ステアリングワイパーまでが正しく調整されました。
次に前輪の向き(トー角)を確認します。
真上から見たときに左右のタイヤのトー角が揃っていればいいのですが、左右が均等になっていなければ調整します。
ターンバックルを調整し、希望のトー角(通常は弱トーアウト)に合わせます。(※キャンバーも左右同じか確認します)
ここまでで、調整が完璧であれば実際に走らせた時に真っ直ぐ走るはずです。あくまで理論上ですが。
7.EPA(エンドポイントアジャスト)を合わせます。
プロポのステアリングを左右どちらかに最大まで切った時に、クルマ側のサーボも同時に動いているはずですが、この時ジーーとかギーーとか嫌な音を出しクルマの構造上の限界を超えてまでサーボが動こうとしているはずです。このままですと壊れてしまいますので、ここでEPAを調整します。
プロポのステアリングを左右どちらかに最大まで切ってもジーーとかギーーとかサーボが嫌な音を出さないようにEPAを下げて、プロポのステアリングの最大とクルマのステアリングが切れる最大が同時になるようにします。
8.実際に走らせて、トリム調整をする
理論上はこれで真っ直ぐ走るはずですが、実際はそういかないことがほとんどです。
この時初めてトリムをさわります(サブトリムではなくトリムです)。
トリムを調整し真っ直ぐ走るようになればこれで今回の調整はすべて終了です。
では、サブトリムとトリムの違いは何なのでしょうか?
同じような機能なのになぜわざわざ違う設定項目になっているのでしょうか?
先に挙げた動画の中でも解説してくれていますし、プロポの説明書にも書かれていると思いますが、簡単に言うと、EPAが連動するかどうかの違いになります。
トリムをいじった場合エンドポイントは変わらずにニュートラルだけが変わります。一方のサブトリムをいじった場合はニュートラルの変更に伴ってサーボのエンドポイントも変わります。なので調整の順番が大事になります。
必ず【サブトリム】⇒【EPA】⇒【トリム】の順番で調整していかないと意味が無くなってしまいます。
以上でサブトリムについての話は終わりますが、いかがでしたでしょうか?
なかなか難解ではありますが、理屈がわかると、なるほどと思えてきますので頑張って理解したいですね。
コメント